バンクーバーの不動産ニュース

カナダ、メトロバンクーバーの不動産ニュースについて面白いと思ったものを取り上げます。

赤の他人と家を共同所有という形が増えている

バンクーバーの高騰する不動産はもはや多くの人の手の届かないものとなっています。そこで今、赤の他人と一緒に不動産を購入して同居するという形を選択する人が増えてきているというのです。(記事は下のリンクから)

 

globalnews.ca

バンクーバーはカナダで二番目に住宅価格が高い都市であり、普通の中古の戸建てでも平均1ミリオン(約一億円)は下りません。記事ではある夫婦と子ども2人の一家が狭いマンションから戸建てに買い換えをする上で、赤の他人と共同で1.85ミリオンドルの戸建てを購入し、一方の家族は1階で生活し、もう一方の家族は2階で生活するというようにして共同生活している様子を取材しています。近年、共同購入者を募るウェブサイトへのアクセスが確実に増加しており、共同購入へのコンセプトへの関心が高まっていることを示しています。

 

日本の感覚からするとちょっと異常のようにも見えますが、カナダでは家を他人とシェアするというのは文化的に普通の感覚です。学生のうちや社会人なりたての頃はお金もないのでルームメートと一緒に住んで家賃を折半するのはよくあることですし、自宅を購入してからも、部屋の一室や地下室を他人に貸し出して家賃収入を得ることはカナダでは多くの家庭が行なっているビジネスです。なので家を他人とシェアすることへの抵抗は少ないかと思います。

賃貸を続けるにしても家賃が高騰している現状をかえりみれば、このような選択は新しい住宅購入の形なのかもしれません。ただ共同購入者のどちらかが自分の持分を売却して引っ越したいと言い出した場合手続きが少し煩雑になるでしょう。しかも無事に片方の所有者の持分を売却できたとして、新しく入居してきた家族(売却した相手)と元々いた家族との相性が良くない場合、トラブルにつながる可能性もあるような気がします。そのほかにも色々な問題が予想されるとはいえ、この共同購入のコンセプトは住宅購入を諦めかけていた人への新しい手段として今後浸透していくかもしれません。